「 … あの 」
『 はい阿部くん 何だね? 』
「 …帰っていいっすか 」
『 ―――― 全包囲 撃て。 』
学園長が右手を上げた途端
ガシャガシャと一斉に
闇の中から、嫌な音が響いた
「 …カンベンして下さいよ!!
こっちは最先端の世界で生きてるんだ!
どのツラさげて
『 はい それは大変ですね 』なんて
納得すると思う?!
――― だ、第一
青戸リルカのどこにそんな
カリスマ性やら、神秘性やら
ほんっとに普通の…
まあ… かなりウザイ所もある
普通の女子高生じゃないすか! 」
『 …ふむ
生命を学んだ者としての見識が薄いな
阿部くん
キミ、" ガイア生命論 "を
知っているかい? 』
「 … ああ
" 地球はひとつの生命で
天変地異も浄化作用
我々は生かされてる "って奴
知ってますよ
それに何の関係があるっていうんです? 」
『 …もし もしもだよ?
その意識と、ある少女の意識が
繋がっているとしたら…? 』