「気のせいかも知れないけど…ここ数日、誰かに見られているような気がするんだ」

「見られてるって、私たちを誰かが?」

そう言った聖に、僕は首を縦に振ってうなずいた。

「僕の気のせいだったら、それはそれでいい。

ただ聖が心配で…特に平日は、僕がいないから」

「それで、聞いてきたんだ」

聖の言葉に僕は首を縦に振ってうなずくと、
「何かあってからじゃ遅いからな。

聖は基本家にいるから安全だと思うけど、もし何かあったらと思うと」
と、言った。

その時は、気が気じゃない。