今までずっと、共有しあってきたから。

何もかも、聖と共有しあってきたから。

聖と共有しあったものは、数え切れないくらい。

だから今さら聖に隠し事をしても、そんなものは通用しない。

聖と過ごした長い時間がそう物語っていた。

僕は聖の方に視線を向けると、
「――実はな」

聖に、全てを話すことにした。

「誰かに監視されているような気がするんだ」

そう言った僕に、
「――えっ…?」

驚いたのか、聖の口からかすれた声が出てきた。