「――聖…」

聖が僕の背中に両手を回してきた。

「――春海…」

聖が僕の名前を呼んだ。

ずっと、夢を見ていた。

ずっと、願っていた。

こうして聖と抱きあうことを。

こうして聖に愛を伝えることを。

ずっとずっと、憧れていた。

「――聖…」

背中に立てられる爪さえも、愛しくて仕方がない。

「――はる、み…もっ、と……」

聖が僕の名前を呼ぶ。

ああ、愛し過ぎて狂いそうだ。

好き過ぎて、頭がおかしくなりそうだ。