暗い部屋に、灯りをつける。

「どこか座って」

彼女は首を縦に振ってうなずくと、ソファーのうえに浅く腰を下ろした。

僕はコートとカバンと帽子を床のうえに置くと、彼女の前に腰を下ろした。

控えめ…と言うか、何となくどこか落ち着いたものを感じる。

最近の子は、みんなそうなのだろうか?

「年齢(トシ)はいくつ?」

僕は彼女に聞いた。

「――11…」

小さな声で、彼女が答えた。

11、か。

小学校5、6年生と言うところだ。

何となく、そうではないかと予想していたけれど。