――お前の名前は“聖”だ

クリスマスの夜に出会ったのは、彼だった。

彼は私に名前をくれた。

そして、世界をくれた。


「――んっ…」

春海と過ごすこの時間が、1番好きだ。

1番近くで彼を感じることができるからだ。

そして、彼と全てを共有できるからだ。

「――はる、み……」

もっと沈めて。

もっと私を沈めて。

深く、深く、戻れなくなるくらいに私を沈めて。

春海のその手で私を沈めて欲しい。