「――んっ…」

聖の指に、僕の躰がビクッと震える。

同時に、唇が離れた。

「――もう、どうなったって知らないぞ」

聖の頭を引き寄せると、唇を重ねた。

その瞬間、僕たちは溺れた。


「――積極的、だったね…」

「誘ったのは、聖の方からだろ」

僕たちは火照った躰を癒やしながら、会話を交わした。

「でも、優しかった」

「当然、子供がいる訳だからな」

聖はフフッと笑うと、
「激しい時の春海も、優しい時の春海も、どっちも好きよ」
と、言った。