遺体となって発見された彼女たちの手には、遺書が握られていた。
その遺書に書いてあったことは、32年前のことだった。
つまり、僕の母のことが書いてあった。
自分たちが殺した、と。
警察は彼女たちの死を自殺と認めると、それ以上は何も言わなかった。
32年前のことなんて、警察の目からして見れば時効に過ぎないことだろう。
「何か食べ…」
何故かそこで、聖の言葉が途切れた。
「聖?」
僕から逃げるように、聖は手を口にあてるとその場を去った。
その遺書に書いてあったことは、32年前のことだった。
つまり、僕の母のことが書いてあった。
自分たちが殺した、と。
警察は彼女たちの死を自殺と認めると、それ以上は何も言わなかった。
32年前のことなんて、警察の目からして見れば時効に過ぎないことだろう。
「何か食べ…」
何故かそこで、聖の言葉が途切れた。
「聖?」
僕から逃げるように、聖は手を口にあてるとその場を去った。