「殺害した後だってそうです。

罪悪感はあったんですか?

誰にもバレることなく殺してしまえば、それでよかったんですか?

父が自分たちが望んだ相手と結婚すれば、それで終わりなんですか?」

そこまで言うと、僕は立ちあがった。

3人に背中を見せた瞬間、
「――春海さん!」

泣きつくような奈津子おば様の声が聞こえた。

「自首しようなんて、思わなかったのでしょうね。

あなたたちがそんな気持ちだったのですから」

振り返る気など、全くなかった。

「かわいそうに」

そのセリフを吐くと、僕はその場を立ち去った。

その翌日、おば様たちは亡くなった。