母に襲われた。

母に奪われた。

叫んだのに、やめてくれなかった。

抵抗したのに、やめてくれなかった。

怖くて、悔しかった。

悔しくて、泣いた。

でも、少しばかり期待をしていた。

きっと、治るから――。


けど、その期待も壊された。

跡形もなく、壊された。

毎夜毎夜、母は私を襲ってきた。

最初は、我慢していた。

母が治ることを期待していた。

けど…そんなことを期待しても、ボロボロになるのは自分だった。