けど、治ることはなかった。

それどころか、日に日にエスカレートして行った。

それでも、信じていた。

それでも、願っていた。

きっと治ると、私は思っていた。

でも、私の期待がかなうことはなかった。


それが始まったのは、本当に突然だった。

躰に違和感を感じて、眠っていた目を開けた。

その光景を見た瞬間、私は驚いた。

「――お母、さん…?」

母が私のうえに乗って、私を見下ろしていた。