「話していただけませんか?

何故母を殺したのか、その理由を聞きたいんです。

そして何故、黙っていたのかも」

僕が言い終わるのを待っていたと言うように、奈津子おば様は顔をあげた。

「私も、春海さんにお聞きしたいことがあります。

どうしてあの娘を愛しているのか。

奈々恵さんではなく、どうして彼女を」

「それは、愛しているから」

「その様子だと、知らないようですね」

さえぎるように、奈津子おば様が言った。