「僕のためとは言え、僕からして見ればそんな気持ちはただの邪魔です。

荷物にしかならないんですよ」

例え僕のこの行為が踏みにじっているとしても、何とでも言えばいい。

聖を守るためなら、僕は何だってする。

この身を犠牲にしたとしても、聖を守る。

聖以外、何もいらない。

僕には聖がいればそれでいい。

それ以外、何もいらない。

「谷川さんには僕は死んだとでも言って、話を断っておいてください。

じゃ、僕はこれで」

僕は席を立つと、背中を見せた。