「――何をしてるんだ?」

声をかけてきた僕に、男は驚いたように目を見開いた。

そりゃ、驚くだろうな。

仕事中のはずの僕がここにいるんだから、驚かないって言う方が間違ってる。

「宅配なんて頼んだ覚えはないが?」

僕の躰から出てる、ただならぬ殺気が原因なんだろうか?

彼が怯えたように、僕を見つめているのは。

「誰に頼まれた?」

僕がそう問いかけた瞬間、男はビクッと躰を震わせた。

ただ質問をしただけなのに。