「西山部長!?」

突然オフィスを飛び出した僕に、社員たちは驚いた声をあげた。

仕事なんて、関係なかった。

会社なんて、忘れた。

信頼は、どうでもいい。

それよりも、僕は行かないといけない。

彼女を――聖を助けに行かないといけない。

聖を傷つけるヤツは許さない。

聖を奪うヤツは許さない。

聖を汚すヤツは許さない。

聖は、僕のものなのだから。

僕以外の人間に、聖に触れる権利などない。