と、思ったらダメでした……。




「なんで、まだついてくるの?」
「だって、たぶんだけど用があるのが同じところだから?」




聖斗くんが人差し指を精神科・カウンセリングとかかれた看板のほうに向けて嬉しそうに言った。



「なんだか、嬉しそうだね」
「そうかな?」
「いつも、桐葉がいれば俺の苦労が省けて助かるな」




なになに?
いつも、大変なの?




「なにそれ、そんなに僕迷惑かけてないよ?」
「嘘付けっ! いっつも、先生嫌いだし、病院嫌だしってだだこねてるだろ?」
「そ、そんなこと僕してないよ!」
「してるっての!!」



なるほど……
こないだみたいな状態みたいになるってことなのかな?





「でも、なんで私がいればいいの?」
「えっと……」
「そんなの、決まってんだろ! 好きな奴にあの姿が見られたくないからっ」
「こないだみたよ?」




聖斗くんが俯く。




あ、ごめんなさい…また空気読めませんでしたねっ!