店員さんに案内をされると

席は2人分のソファが向かいあって置かれていて、

それらに挟まれてる小さなテーブル。

ソファには可愛らしいクッションが置かれている。


「わぁー、可愛いー!」

嬉しそうに紗依ちゃんが笑うと

「ソファだっ!」

と一番最初にぽふっと茜ちゃんが座った。

「ふふ、可愛いでしょー!

……っていっても、私も初めて。

モール内のリニューアルを機にオープンしたばかりなんだよ。

この間来た時見つけて、みんなで来たいなーって思ってたの」


私は格好とか持ち物も地味だけど、

こういう雑貨風でナチュラルな雰囲気は大好き。

すっかり店内の空気に包まれて

自分も乙女になったような気がしているのに気づいて苦笑した。


全員が座って、それぞれ甘いものや飲み物を注文した後は、

美奈ちゃんを皮切りに女子ならではな会話が始まった。


「ねね、研修でさ、茜と伊東くんが良い感じになるよう

私たちも協力しようよー!」

とか

「紗依の彼氏さんって、どんな人?」

「えっ、私の彼氏?

うーん……不器用な人、かな」

なんて、みんなの色んな面を知る機会になった。