水野悠-ミズノユウ-くん。


その静かで凛とした名前が彼をそのまま

あらわしているようで、

なんだか素敵だな、と思った。


私なんて『山田』とかありふれちゃってますから。


そんなことを考えてると


「よし、こんなもんでいいかな」


と知らない間に決めることが決まっていたみたいだ。


「うん、OK!」

「楽しみだねー!」

なんて女の子達が楽しそうにしている。

私も、この女子のメンバーと一緒なら楽しそうだな、

なんて平和に考えてたのに、


「じゃあ決まったから、山田さん。

その紙に書いといて」


なんて奴の言葉で目が覚める。


言われた通り、記入をしようと思い

どのコースになったの?

そう聞こうとした時、


キーンコーンカーンコーン


「よし、じゃあ書けた班は前に提出!

まだの班は書いて俺に提出してから帰るように!」


チャイムが鳴って6時間目が終わる。

担任のその言葉を聞いて、

私は少しの居残りが決定した。