その話題の流れで
男子達を見ていると
「うーん、よし、決めた!」
と急に手をポンとさせた
桃井稜佑が私たちの方へ向かって
ずんずん歩いてきた。
「このままだと誰と一緒で誰と違うとか
そうなると嫌だから、俺――」
そう言って私の近くまでくる。
心臓がドキっとなったのを自覚しつつ、
何するつもり……?
と見ていると、
あっさりとここを通り過ぎ、
「俺、佐月と水野と班組むわ!」
と、私達より教室の後ろの席に
一人で座り静かに本を読んでいた
端整な顔立ちの男子の肩を叩いた。
「えー!」「水野ー?」
とさっきまで騒いでた人たちがさらにざわつく。
奴の行動にびっくりしたようだった。
だけど、一番びっくりしてるのは
「……え、ちょっと」
肩を叩かれた男子みたいだ。