友達ってこんなにわくわくしたっけ。


そんなことを思いつつ、

彼女たちこそ、

私の言葉で絶対に傷つけない。

と勝手に誓っていた。


昨日だってアイツのこと……


そこまで考えてはっとする。


そういえば、

桃井稜佑って昼休み

いつから私たちの周りからいなかった?


昼休みの一連の動作で

昨日の真剣な言葉は嘘じゃなかったんだと思って

お礼を言い昨日のことを謝らなくちゃと思った。


午後の授業も終わると、

たたっと紗依ちゃんが走ってきて


「香乃子ちゃん、よかったら一緒に帰らない?」


と可愛らしく首を傾げた。


「うん!」と言おうとしたけど、

放課後はアイツに話しかけようと思ってたから

断らなくちゃいけなかった。


でもせっかく出来た友達なのに……


そんな風に悩んでいると


「おう、山田さん、

よかったね、友達出来てっ!」


そう言って桃井稜佑は私の頭に

ぽんと手を乗せた。