「別にアンタの助けなんて必要ないわよ!」
「え……、香乃子ちゃ――」
こうなると止まらない。
私は彼の言葉を遮ってしゃべり続ける。
「何よ、自分がいつも人に囲まれてるからって
人のこと見下して!
私だって精一杯よ!
元々自分から行動を起こすっていうのが苦手なの。
それでも一生懸命頑張ろうとしてるのに、
そうやって関係ない人から茶化されたくない。
もう本当に私のことかき乱さないで!
この先私に関わらないでよ!!」
言い終わると一気に悲しくなった。
自分の不甲斐なさを痛感した。
こんなこと言っても
こういうのを聞き出すために私に付きまとってる
桃井稜佑にとっては格好のからかいの餌食なのに!
何かからかわれるんだろうな、
そう思って手にギュッと力を入れる。