こんな日々が少し続いて、
隣に居てくれる紗依に感謝はもちろん、
今までみんなが居てくれた日常がとても懐かしく感じる。
これまで人間関係がこじれてしまったときは
自分の口調が絶対の原因で、
もうそうなってしまったらどうしようも出来ないと
それまで築いてきた関係を諦めることしか出来なかった。
でも今回は違う。
茜とも美奈とも
また前みたいに笑いあいたい。
稜佑に傍にいてほしい。
もう私を好きな気持ちはなくなってしまったかもしれないけど、
彼になら触れられても大丈夫なんだって、
そんな過去すら稜佑となら乗り越えていきたいんだって
伝えたい。
今はみんなもぴりぴりしていて、
何か言っても逆効果かもしれない。
きっと本音を伝えるときの私は
ストレートな物言いになるだろうし、
もう少しほとぼりが冷めたらちゃんと話したいな。
「……うん、いいと思うよ。
私は香乃子の味方であって、
そして茜や美奈、香乃子の友達だから」
私の考えを伝えた昼休み、
紗依だってこんなこと巻き込まれて悲しいと思う。
だけど優しく応援してくれるんだ。
前に茜に、
お互いの主張が違ったら、
その時はとことん言い合いしようよって言われたことを思い出す。