とにかく、
今のこの関係は嫌だって
伝えたい。
「あの――「無理しなくていいよ」
『あのさ』そう言おうとして
声がかぶさった。
『無理』?
茜の言葉の意味を飲み込めず
思考が止まると
2人は背中を向けて、
階段を降りていってしまった。
……もう、戻れないって事なのかな。
涙が滲んできて、
人の通るここで泣くわけには行かないと
廊下を駆けた。
教室に戻って、
ドアを後ろ手で閉じ
その場で足の力が抜ける。
言えなかった……、
自分の気持ちっ。
どうして、
色んな人と変になっちゃったの。
私の気持ちが自分でわからない。