無視されたんだってわかるのに

時間はかからなかった。


……まあ、そうだよね。


「……あれ、立川と久良伎さん、だよね?今の」


伊東くんにも変に思われちゃうのは

茜にとって避けたいことだよね!


「私の声が小さかったんだね!ははー」


「そうかな……」


「それより急ぎましょう!」


「うん……」


うーん、どうしようか。


今まで私は友達だと思ってた人から

無視されたり省かれたときは

私のキツい言動が原因なんだけど、

今回は違う。


しかも私は伊東くんと

親しくなることを目的として

話をしてたわけじゃないし

謝るのは違うと思うんだよね。


とりあえず、

昨日紗依に言ってもらったように

自分が頭で考えてることを聞いてもらえばいいか。