「あっそ、
てかさ、別に私アンタのこと避けて何が悪いの?
美奈にまで軽い気持ちで手出してさ。
そんな奴に近づきたいなんて思うわけないじゃん」
久々に出たかなりの物言いに
自分でもびっくりする。
きっとこれは八つ当たりだ。
トラウマを思い出させられた稜佑に
怒りをぶつけてしまってるんだ。
そう思ったけど、
とまらない。
「元々アンタのこと嫌いなの知ってるでしょ?
私たちいつからそんな仲良しになったの。
そんな記憶ないんだけど」
ああ、これ絶対
怒らせたか傷つけたかな。
恐る恐るちらっと稜佑を見上げると――
「ねえ、ちょっと、稜佑!?
私かなり待ったんだけど!
……その人、誰?」
びっくりした顔の稜佑と
その彼の視線の先には
ものすごい美女。
私を見て、誰?って、
私からするとあなた誰?なんですけど。