私がそういうと、

心配そうに私を見る水野くん。


「何があったのか、……聞いても平気?」

そう来ると思った。

心配、かけちゃったよね。


私は覚悟を決めて

話し始めることにした。


「私、中学生だったとき、

男子にはいつもからかわれていて

すごく苦手だったの。

でもある時、友達の彼氏になった男子だけは

全くそういうの言ってこないし、

友達が私と居るときに

その人が話しかけてきたりしたから

感じ悪くできないと思って、

だんだん話すようになって」


話しながら、

なるべく

思い浮かべないように、

出来るだけ淡々と!

ひたすら頭でそう繰り返す。


「それでね、

ある日にその友達が、

彼氏と私と3人で帰りたいっていうから、

当時掃除当番だった友達を2人で教室で待ってた時に、

急にその男子が……

お、襲い、かかって……きて……」