4人ともお弁当を食べ終わると、

昼休みの残りも後15分ほどになっていた。


「でもこれから香乃子にはああいう風な男子いっぱい来るんだろうな」

茜が大変だねーというような調子で私の肩をぽんとたたく。


「香乃子の可愛さをわかってもらえたならなんか嬉しいような、

でも外見だけで判断してるならちょっと香乃子には近づいてほしくないような

そんな感じだなあ」


紗依は心配そうに私を見た。


確かに、さっきの人たちみたいに

なんかへらへらしてて軟派な人たちが

話しかけてくるようなら嫌だな……。


「やっぱこの格好今日までかな」

外見で判断されたくないしね、

と心の中で付け足すと

一番に反応したのは美奈だった。


「えっ!?もったいないよ!そんな可愛いのに!」


急な美奈の大きな声に私も2人もびっくり。


「茜は伊東くんでしょ、紗依は彼氏さん、

残りは私たちだけだよ香乃子!

私たちも恋しようよ!」


熱弁する美奈を見て、

茜がため息をついたのを私は見逃さなかった。


「ちょっと、美奈どうしたの?」


茜にそう聞くと、


「美奈ね、最近結構モテてるんだけど、

それで女子として自信がついたみたいで、

『付き合うなら絶対イケメン』とか言い出して」