「あれー、香乃子おかえりー」
「どうだった??」
キラキラした目で聞かれても、
私は気分どん底だよ……。
「なんか偶然来た稜佑に毒舌だってばらされた……」
「いやー、悪い虫は退治しないとねー」
面白そうに笑う奴にもう一度睨みをきかす。
「……てか、そもそもあの人たち何の用だったの?」
既にさっきの人達が居なくなったドアを見る。
私の言葉のどこにそんな驚くところがあったのか、
美奈も茜も、紗依までもが目を見開いてびっくりしてる。
隣に立つ稜佑に至っては爆笑。
「え、え、何で!?」
わけがわからず慌てると、
「香乃子もっと可愛くなったし、
口説かれたんだよ、きっと」
美奈が「わかってなかったんだ……」という
嘆きとともにそう言った。
……え、『口説かれた』?
私が?