「ん?
何、お姉ちゃん。
ボタンはずすの手伝ってあげようか?」


てっきり、出直したとばかり思っていた聡の声が、すぐ後ろで聞こえた。


「えっ!?」


何!?
聡、あんた、そのままの格好であたしの部屋に――っ!?


う…う…嘘でしょ―っ!?


そう思いながらも、振り返ってソレを確かめることができなかったのは――…


「あ、お姉ちゃん、そのままで」


左耳に聡の息を


背中に聡の体温を


そして体に、あたしの腕を押さえつけるように巻きつく、聡の腕を感じたから。