痛さのあまり、目に涙をためて、黒あくまを睨むあたしを、窓に押付けたまま見下ろし、


「そんなに痛かったか?
悪かったな」


急に優しい言葉をはく黒あくま。


…いったい、あんたは何をしたいの!?


わけわかんない黒あくまの行動に、ぽかーんと口を開けるあたしに


「おわびの印」


黒あくまはメガネをはずしながらそう言って、さっき自分でつねった場所に口を寄せた。


「痛いの、痛いの、飛んでいけ」