「不安そうな雫も“アリ”かと思って」


「!!!!!」


なんじゃ、その理由―っ!!!


聡に指を突きつけたまま、わなわな震え、目をひんむくあたしに――…


「ま。
女子が面倒ってのもあったし。
雫が義理の姉弟ってのを、そんなに気にするとは思わなかったし。
敦があんなにノリノリになるとも思わなかったし」


聡は悪びれる様子もなく、それどころか、女のあたしから見ても可愛らしく、愛らしく、ぺろっと舌を出してみせた。


「恋のドキドキが最大限に味わえたから、別にいいっしょ?」