それから、雅哉さんは学校やアルバイトがない日はつきっきりで勉強を教えてくれた。 いつもの図書館の長机に並んで腰をかけ、閉館時間ギリギリまで勉強する。 そんな時間が私にとって当たり前になっていった。 そしてその当たり前の時間を一緒に過ごす人を好きにならない理由なんて、私にはなかった。 もう17歳だっていうのに、初めて恋をした。