赤茶色のレンガ造りの小さな建物。

ここが、雅哉さんの働いているカフェだ。


窓ガラスに映る私は着なれないワンピースのせいか、自分じゃないみたいに見える。


ドアノブに手を伸ばして、そっとひねる。

カラン。と小さくベルがなり、店内に私の入店を知らせる。