週明けの月曜日、念の為に美恵は康弘に付き添われ、滋賀県の市民病院の産婦人科を受診した。

結果は同じで、産婦人科の医師が

「おめでとうございます。妊娠8週目に入っていますよ」

笑顔で美恵と康弘に伝えた。

ここでも医師や看護士等は美恵と康弘を本当の夫婦だと皆が思い、高齢妊娠を心から喜んでくれた。

「42歳は確かに高齢出産になりますが現在は医学も進歩していますし、奥さんは一度お子さんを産んでおられるから大丈夫ですよ。頑張って元気な赤ちゃんを産みましょう!」

そんな風に産婦人科の医師は美恵を安心させ励ましてくれた。

「美恵、よかったね」

隣で付き添っていた康弘が美恵の手を握りながら微笑みかけた。

「ありがとう、私頑張るからこれからもずっと側にいてね」

「勿論だよ、一生涯美恵を大切にするから、安心して元気な赤ちゃんを産んでおくれ」

美恵は康弘の優しい言葉を聞き、嬉しさのあまりにポツリと大粒の涙を零した。