先生の横顔がすぐ隣に並んでるって思っただけで、集中力はそれはそれはもう右っかわにばっかり、散りまくってるんです。



そんなこと知られて、


「じゃあ来るな」


なんて言われたら困るから、絶対言わないけど。




「・・・っていうかノートにくまのシール貼りまくるのはやめろ。アホっぽいから」

「ええ!?かわいいじゃん。クマ吉っていうんだよ先生」

「なに?」

「クマ吉。」

「・・・じゃなくて、なにがわからないのか、聞いてんの」

「ん〜・・・これ。この、2番目のやつ」




先生の横顔が、少し近づく。



短めの黒髪。落ち着く匂い。


落ち着くけれど、ドキドキもする、先生の匂い。