「・・・もういっかい」




上がった息でそう言ったら、せんせいは、これ以上したら大人の事情が発生するからだめ、と言いました。



おとなの事情、がなんなのかはよくわからないけれど。




・・・ねぇ、せんせい。



それでも、かまわないのに。



たとえそれがどんなことだったとしても、



もしそれが、わたしの意識のふわふわを、さらにふわっふわにしてしまうとしても。



わたしはきっと、とてもとてもしあわせで、痛みや苦しみなんて、かすり傷程度にも、感じないと思うのです。




口移しで流し込まれた麻酔に、わたしはすっかり溺れて麻痺して・・・





いまにも、溶けていきそうだから。