「泣かせてるのは、先生だもん・・・っ」



・・・ううん、ちがう。


わたしが勝手に来て、勝手にわめいて・・・そんで勝手に、泣いてるんだ。



「・・・眠れ、なくて・・・っ、」



タオルのはしを、ぎゅうっと握る。


指が白くなるくらい。ぎゅうって。



「キス、してから・・・っ、先生のことばっかで、前より、もっと・・・っ、」

「・・・・・・」

「眠れなくて、なんかいも考えて、ひとりでぐるぐるして・・・」



先生。


せんせい、あきれないで。


アホか、で、済まさないで。


あのキスは冗談だなんて、言わないで。



・・・好きじゃないって、否定しないで。



「う、嬉しかったのに・・・っ、」

「・・・・・・」

「せ・・・先生にとったら、あんなの、なんてことない・・・のかもしれない、けど・・・・・・でも、」