・・・ほんと、どうしようもない子どもだ。



「・・・アホか」

「〜っ!!」



立ち上がって、そこらにかけてあったタオルを、ひっつかむ。


それを、柊先生の顔に向かって、思いっきり、投げつけた。


むかつく。むかつく、先生のばか。先生なんてきらいだ。



・・・うそ。大すき。


わたしだけが、すきなの。いっつも、一方通行なの。



柊先生が、立ち上がって。わたしに一歩、近づく。


見上げればすぐ、先生の顔。


グッとにらみつけて、唇をむすぶ。


わたしが投げつけたタオルを手にとって、先生は、ふわっと広げて。



「・・・泣くなよ」



わたしの頭にかぶせて、そのはしで、わたしの目元をぬぐった。