つめよるわたしに、先生は口元をゆるめて、ふっと笑った。



「なんか今日、えらく質問攻めだな」

「・・・・・・」



・・・だって。


だってだってだって。



黙ってると、よけい緊張しちゃうんだもん。


間が、もたないんだもん。


いつも、どんなこと話してたか、わからなくなっちゃうんだもん。


ううん。話さなくたって、黙って先生の横顔を見てるのも、すきなのに。



・・・コーヒーとココアから立ち上る、あったかい空間をゆっくり味わうのが、すきなはずなのに。



「ほかになにか質問は?」



いっぱいいっぱいのわたしとは反対で、余裕の表情の先生。


ちょっと意地悪な目をして、楽しそうに聞いてくる。