「ふーん?」
「せ、先生は、なにしてたの・・・っ!?」
ちょっと前までは、口を開けば"おにーちゃん"だったけど。
今じゃ病院じゃなくても、"先生"が定着しちゃってる。
ーーせんせい。
その単語を聞いて浮かぶのは、学校の先生でも、病院のほかの先生たちでもない・・・ただひとり。
「おれ?・・・あー、ちょっと勉強してた」
「べ、勉強!?」
びっくりして、思わずカップを倒しそうになった。
あぶないあぶない、せっかく先生が入れてくれたミルクティーが。
「柊先生くらい頭よくても勉強しなきゃいけないの!?」
「ははっ、医者って言ってもまだまだ新米だからな」
笑う柊先生は、やっぱり、すっごくかっこよくって。
きゅうって、心臓がしぼられる。