柊先生の、低いけれど、どこか甘さをもつ声に、そんなこと言われたら。


わたしは脳みそと心臓は、完全に、トーストの上の液体化バター。



先生。先生。せんせい。

どうしよう、なんか。



声聞いただけで、ずっと悩んでたのと、どこかで緊張してたのが、一気にほどけたみたいで、泣きそうだ。



それに、しても。




「お、おじゃましまーす・・・」




肩をすくめながら、門をくぐって、庭に足をすすめて、思った。



先生のお家って、やっぱり、すごすぎるくらい、立派だよなぁ・・・。