「ん?俺、恋愛で不足したことないから」

「・・・・・・」



・・・やっぱり、石岡先生は、アソビ人だ。


この助手席に、いったい何人の女のひとが座ったんだろう。


そう思うと、とっても居心地がわるい。



「美景っちは、ずーっと柊一途なんだよね」



運転席に体をすっかりもたれさせた、リラックスした姿勢で、石岡先生が言ってきた。



「それ、この前も言った・・・!」

「だったら、他の人と付き合ったこともないの?」

「ない、です。そんなの・・・」

「じゃあ、キスは?」

「〜っへ!?」



タイムリーすぎる話題に、おおきなリアクションを返してしまった。


シートベルトが、カチャン、と鳴る。



「ははっ!そんっな過剰反応しなくても。初々しいなぁ」

「・・・っ、」