うそ。

うそ。


・・・うわぁ。



うわー、うわー、うわぁ・・・!!




「先生、待っ・・・」




ふるえる足でも、心臓のリズムがおかしくっても。


わたしはどうしてもその背中を追ってしまって。



待って。待って、せんせい。



だってこんなものすごい爆弾、落とすだけ落として行っちゃうなんて、ずるい。



こんなのコーヒーを飲まなくたって、徹夜明けの状態だったって、眠れない。



先生の腕を、つかむ。



傘がわたしの手から外れて、パシンッ!と、廊下に横たわる。




「せん・・・・・・、」





──柊先生、は。


いつだって余裕な顔。


大人な顔。



わたしのこと、バカだなぁって笑って。



わたしのことを見守るみたいな、保護者の表情の、はずで。