そんな柊先生が今羽織ってるのは・・・
ユニフォームじゃなくて、真っ白の、白衣なんだけど。
「・・・で?どれがいいって?」
「コーヒー!ブラックで!!」
「はいはい、ココアな。ミルクと砂糖たーっぷりのやつ」
降ってくるのは、いじわるな笑顔。
・・・先生、たーっぷりって、わざと強調して言ったでしょ。
がんばってコーヒー飲む練習してて、それでもまだ、特訓の成果は出てなくて。
あんな苦いもの、ミルクか砂糖でごまかさなきゃ、やってらんない。
柊先生に言わせれば、本当においしいと思ってるかどうかなんて、すぐわかっちゃうんだって。
わたしはすぐ、顔に出るから。
・・・ねぇ、先生。なんでわたしが、毎回きらいなコーヒーを選ぶかわかってる?