「・・・モテません」
「そんなに柊が好きなの?いつから?」
「・・・わかりません」
「そっかー。じゃあ俺にしとく?」
「・・・意味がわかりません」
「ふははっ、ぜーんぶ否定なのな!!」
さんざん、まとまりのない質問をしたあと。
石岡先生は「ざんねーん」と、ものすごく楽しそうに、笑って言った。
・・・やっぱりちょっと苦手だ、石岡先生。
たしかにかっこいいのかもしれないけど、仕事もできるのかもしれないけど。
まず第一に、お医者さんっぽくない、と思う。
髪の毛は明るい茶色だし。それが蛍光灯にすけると、いっそう明るく見える。
「美景っちは、好きなヤツとそうでないヤツへの態度、ハッキリしてるよなぁ」
「・・・わ、悪いですか」
「ははっ、ううん。じゃあ、そんな美景っちに朗報」
「え?」