ふたつの瞳の中に、わたしが映って。
瞳の中のわたしが、くちびるを、ぎゅっと結んでいる。
「先生。わたし、もっとほかの勉強がしたいです」
「なんの?」
「保健体育。」
──ゲホッゴホッゲホッ!!
先生が大げさなくらい、思いっきりむせて、せきこんだ。
「・・・そんなエロ親父みたいな発言、どこで覚えてきたんだ」
「先生が振り向いてくれない〜って相談したら、そう言えって。看護師の安井さんが」
「はぁ・・・・・・」
せきの次は、ため息。
頭を抱えてみけんにシワを寄せる柊先生は、ちょっと色っぽい。
「あ!あとねぇ、こんな本も貸してくれた!えーと・・・イけない病棟24時!ドクターの触──」