美莉はふふんと笑っていった。
「顔とかですきになりました。なんて言われたらなんかショックだもん!」
確かに。
そんなんで好きなんて言わないよね。
冷えた手をブレザーのポケットに入れた。
もし…
この手を温めてくれる人が先生なら…
望むことも…
願うことも…
それさえも罪なのかな。
もし…好きでいることさえもやめなさいなんて言われたら
どうしよう。
全てに意味はあったのかな。
「柚那!暗いよ?!大丈夫だよ」
「えっ、うそ、ごめん!…うわ、タピオカ混んでるよ~」
「並ぼうか。…って、好きになるのに先生とか生徒とかうちは関係ないと思うよ。」
「美莉…ありがと!」
なくすのが怖い。
今のすべてを…先生を。
たまにたまらなく悲しくなるんだ。
でも、だめだね。
暗くなんてなってちゃ。
まだなんもしてないんだし。