「そいえばさぁ、柚那って元ヤンなんでしょ?」

いつもの帰り道(街への道)で美莉は突然過去を切り出した。

「えっ、うん…まぁ…ね。」

「なんでやめたの?全然想像つかないけど。」

そういえば美莉に言ってなかったかもしれない。

「先生だよ。そこから好きになったってのもあるんだけど。」

美莉は目を光らせて言った。

「聞きたいっっ!」

「うん。結構長い?よ?」


中学3年生になったばかり。
周りは受験の支度とかで慌ただしかった。
その頃から、もうすでに私はヤンキーとして名前をしられてた。
でも、学校はさぼったりしたくない変な奴で1年の時も2年の時も全部皆勤だったり…
それでも
夜になればすぐに性格はがらりと変わった。

『夜中の番長』なんて変なあだ名をつけられたり。
ウィッグも外して完璧ヤバかった!

隣町の奴らとなんてしょっちゅう喧嘩だったし、男だろうがなんだろうが関係なかった。

誰も私のことなんて『女の子』としてみなかったんだ。


…当たり前なんだろうけど。

ある夜の日、今の高校の前で私…派手な喧嘩をしちゃったんだ。


受験だと色々なことで心はいっぱいだった。

苦しくてなるようになれって感じで…