直君は…何だか甘い匂いがして。


キスだけで、酔ったみたいにふわふわしてしまう。


直君の唇、てのひら…触れられた所が…熱い。


私を気遣う、優しい直君。


でもその半面、見たことのない男の顔に…ドキドキが止まらなかった。


直君の体温が…熱くて。


その熱さを…私の肌は、知ってる気がした。





SIDE/直樹



本当は余裕なんて、なかった。


ずっとずっと一週間、我慢してた。


触れたくてたまらなかった、のぞみの体温が今、腕の中にある。


…何だか、夢みたいで。


全てを僕に委ねてくれるのぞみ。