「もー朝からその話題でもちきりよ~。情報通のあたしじゃなくても知ってる人たくさんいるんじゃない?」


「えーそうなのー?」



陰口を叩かれるわけじゃないから別にいいんだけど、


……いいんだけど!


「うがーーーー!!!何で颯太先輩とセットなのー!!」


思わず頭を抱えて奇声を上げてしまった。

すると、何事かと周囲の視線が集まってしまった。



………イライラする!!


「もう、こんな日は本屋に行くしかない!」


キッとあたしは天井を睨んで言った。


「…マンガあさりに行くの?」


こっちゃんがまた呆れたように言った。


「うん。確かちょうど新刊が出てるのがあるはずだし。」


スケジュール帳を手元のケータイのツールから呼び出して確認…


と思ったらケータイないんだったーーー!!


ゴツと机に顔をぶつけて伏せた。


ショック……。



ふと、こっちゃんから何か感じて見上げると、おもむろに口を開いた。



「…アンタ、ほんとマンガオタクよね~…」


「お、オタ…っ!!」



オタクなんて!!!オタクなんて今一番聞きたくない単語だったのに!